調査は会員の専門医2848人を対象に、アンケート用紙を昨年10月9日に送付して実施。回答期限の11月30日までに790人から回答を得た。
同学会では、Aiを実施した際の費用をどうするかについては明確になっておらず、早急に費用負担の問題を解決する必要があるとしている。
調査結果によると、費用については「診療費として保険請求」が最も多く、Ai経験有りで32%、無しで36%だった。以下は、「病院の持ち出し」(経験有り30%、無し16%)、「患者家族に費用請求」(経験有り12%、無し9%)と続いた。
また、Aiが保険収載されるべきかを聞いたところ、「はい」が経験有り79%、無し68%で、全体では75%に上った。
■医療紛争を減らす可能性には疑問も
また、Aiが死因究明に貢献しているかについては、「はい」がAi経験有りで78%、無しで62%に上った。ただ、鈴木部会長は、「はい」とした専門医から「Aiで死因が判明するのは、内因性疾患では重篤な脳出血など一部の症例に限られているのではないか」との意見が多くあったとして、Aiを万能だと考えていないのではないかと述べた。また、「いいえ」はそれぞれ2%、1%、「どちらともいえない」は19%、35%だった。
一方で、医療紛争を減らす可能性があるかを聞いたところ、「はい」が最も多く、経験有り、無し共に61%だったものの、「どちらともいえない」がそれぞれ34%、33%に上っており、同学会では「紛争を減らすかどうかに関しては疑問を感じている」と分析している。
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